2017/6/27, Tue.

 白い毛のややふさふさとした犬が、空き地の縁に生えた草をむしゃむしゃやって、紐を持った飼い主を待たせているのを見かける。締まりのない、ユーモラスなような表情。犬とはいつから草食動物になったのか?(去勢の極まり?)

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2017/6/25, Sun.

 草の多い空き地、小さな子らが男女混じってサッカーを遊ぶなかに、まだ歩くかどうか怪しいくらいの幼児を抱えた男が一人。脇を持って自分の身体の前に浮かせ、来たボールを子の足で受け止めるようにして、遊びに加わらせてやっている。

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 御茶ノ水駅に到着。扉が閉まる間際に急ぎ席を立って、狭まった隙間をぎりぎりで抜けてホームに降りた男、赤っぽく染めた短髪である。細い身体を機敏に回すさまの不遜に戯れめいているのに、もしや降りるのを忘れていたのではなく、ゲームのようにしてわざと遅れて立ったのではと過る。

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2017/6/24, Sat.

 ベンチに座っていると、鳩が飛んできて目の前をうろつく。首もとを一周彩る濃い緑(真夏の川のような色? また同時に、どんな記憶に基づいているのか知れないが、どこか「和」の質感を感じさせ、仏教的な印象をも与えるようである)と、足の、実に真新しいような鮮やかなサーモンピンク(生まれたての動物の赤子を思わせるような、「肉の色」)。

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2017/6/23, Fri.

 前方から、黒塗りの大きな、ごつごつとした車(鼻面に、GMCとか何とか、アルファベット三文字が入っていた)。脇を過ぎて曲がって行く間際に、ひらいた窓から音楽とともに、煙草と香水の混ざった匂いが届き、鼻を一時占領する。祖父の車のなかの匂いを思い出す(これは先日、兄と会った時にも話題になり、祖父さんの車は臭かったな、と何かの拍子にあちらが言うのに、こちらも思い出して、即座に同意を返したことがあった)。

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2017/6/22, Thu.

 公園から出てきた小学生女子、ランドセルに掛かった蛍光的な黄色のカバーの上、下端まで垂れて流れる黒い髪。

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 裏通り、一軒の窓の外で、茶色の小さな犬が盛り、甲高い声を立てながら跳ね回っている。柵の内を左右に走りながらぴょんぴょんと飛び跳ねる動きのコミカルさ。空き地を挟んだ向こうに通った二匹に反応しているのだが、それは敵意なのか発情なのか(見たところ前者ということはなさそうだが)、ほかの何かなのか?

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2017/6/21, Wed.

 夜道、解体途中の建物。破壊され、瓦礫の敷かれた上にショベルカーが鎮座し、その手前、機械の載った土台の段差に背をつけるようにして、猫がいる。一つの写真を見ているような、実に「画になる」という感覚――巨大な建設機械と、そのバケットのすぐ下に佇む小さな猫との大きさの対比が強調される、仕組まれたような構図に加えて、立ち入りを防ぐ戸が(猫はその小さな隙間から入りこんだのだろうが)境となって空間を区切っているのが、まさしく風景の展示場を作っていた。

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 禿頭の男性、脚をせかせかと運んでこちらを追い抜く。頭頂に街灯の白い反射が小さく映り、片手には丸く絞ったビニール袋(何が入っているのか?)。

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 夜道の先で猫の黒影が横切る。一軒の家先から入って扉の前で折れ、軒に沿って横に回って行こうとするのが、いかにも通い慣れた様子で心得顔である(と言って、後ろ姿のみで、顔は見えていないが)。人に道があるように、猫も道を持っているらしい。

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2017/6/20, Tue.

 民家の小さなテラスの上、まだ赤ん坊と言いたいような幼さの丸々とした幼児が、暑気のなか下着一枚の格好で一人座って、頭を抱えるようにしている。

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 女子小学生二人、塀に棒を差し向けつつ、隙間を覗くようにしている(何か虫か、蝸牛にでも気を引かれたのか?)。過ぎてから振り向くと、その家の庭内に、野菜のような見事な大きさの青い紫陽花が咲いている(しかし女児らはそれを見ていたわけではない)。

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